町田メガネは治らない

アクセスカウンタ

zoom RSS 「読む音楽」という実験の成功

<<   作成日時 : 2008/05/15 00:04   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

画像

幼女の太ももが刺激的なので
背表紙を中心に撮影した画像を。


何故実験なのか。
意欲的な試みの本だから。

何故成功なのか。
俺が、面白いから。


【どんな人にお勧めか】
音楽にさほど興味は無くても、人から聞く

・この音楽はこうやって作られた
・この音楽には、こんな背景があってね
・この音楽にはこんな想いが込められている

そんな話に、よくわくわくする俺。
この本には圧倒的な情報で読み手を打ち倒すようなことはしない。
細かく物事をエピソードとして、物語として噛み砕いて語ってくれる文体だ。
等身大の人間の喜怒哀楽の息遣いを感じられる文章だからこそ
私にとって余りにもお門違いな分野の話なのに楽しく読める。

すなわち。

薀蓄本でもなく、資料本でもない。その薀蓄や資料は足場に過ぎず
幼児の様に素直で、覚えたての中学生の様に好きなものにとことん傾注できる人ならば
たくさんの共感できる物語を見、高いシンクロ率を実感するだろう。

音楽を既に知っている人間に高尚な思想や結論を垂れているのではなく
知的好奇心のある人間に純粋に栄養を与えてくれる本といえる。



同じ意味の繰り返しになるけど。

貴方のマザージャンルは問わない。
好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと世間に流されずに思える、言える、行動できる人。
わからないものをわかるために素直になれる。真っ直ぐに走って、ブツかれる人。
自分をそう、思えるのならば必ずこの本を読むべきだ。

きっと、たくさんの共感とともに、今まで興味の無かった音楽世界に扉を開けるだろう。


【概要・FI】
「読む音楽」というタイトルは筆者のDJテクノウチがテキスト好きなので
「読む」となったのであろう。
しかし、タイトルのキャッチーさと本という媒体を考えると、自然な結論でもあるのか。

真の意味合いとしては「音楽以外の音楽」といった内容。

この本で、僕が一番読んでよかったなと思えるのは
多くの人が当たり前に音楽以外の音楽をめちゃくちゃ楽しんでいるのに
それをタイトルに打ち出してはっきりと意識化してくれたのはコレが初めてだから。

「漠然と、そんなことわかってるよ」とは誰でもいえる。俺でも言える。
でも「思ってた」じゃ駄目なんだ。実際にこの本というカタチにしたエネルギーに惚れるぜ。

この本は、アートといえる。(高尚な意味じゃなくね)
アーティストってのはアートを実際に作るからアーティストなんだな。


【もすこし具体的に】
この本は、DJテクノウチの数本の原稿を軸に、他に執筆陣原稿もあって
同人誌としては凶悪な部類に分けられるほどの分量を誇っている。
(評論系だけに絞って語れば、比較的普通かもしれないが)

でも、結構字が大きくて見やすいし!
活字が苦手な人もたまには挑戦してごらんなさい。

で。
最初の「はじめに」の最初の一行に
「音楽の楽しみ方というものは音を聞くだけではない」
と書き出されている。
……以後の各記事はこれを補強していく旅路のようなものか。

DJテクノウチ原稿は飛んで配置されるが、その面白く読みやすい原稿の間であるが故に
本来は気にも留めない世界の話を、人物の語りをついつい読んでしまえるのはありがたい。
実際、この本を読んでから「この人に興味が」「この音楽を聴いてみたい」
という気持ちが残っているので新しい興味の泉が湧いた事を感謝しないと、と思う。

Masayukiさんという方の「ネットレーベルインタビュー」というのが
各所に閑話休題的に入っている構成が嬉しい。
逆に言えば、この内容が連続で来たらマニアでもない人間には疲れてしまうだろう。


・JEAさんという方の「ガバ進化論」と
・槇タケポンという人の「プログレッシブ・ロックへの想い」

…という原稿はともに、
今知らない人間でも興味深く読める丁寧な文体でありがたい。

どちらもガバとは何か、プログレとは何か?を先頭に置いてから
砕いた言葉で進み、筆者の結論を持ってきている。
DJテクノウチの文章に本質近しい読みやすさが嬉しい。

当然、僕はガバと言えば果物のヴァバ、プログレと言えばプログレッシブJPEGしか
知らない人間だったが、本書を読んだおかげで明日から友人に
「あのさ、プログレってわかってる?ねぇ!?」みたいな
猛烈にウザい自慢が出来るだけの素養は蓄えたつもりになれた。


・デッドボールPという方の「初音ミクへの想い」は素晴らしい。
こういった、自分の中でとにかくズキュンと来たという国家には取り締まりようも無い
合法麻薬で脳をドロドロに溶かしながら、好きなものは好きだと猛烈に創作する姿が
描かれていて、読んでいて一番素直に面白いゲスト原稿はこの人だ。


・REDALiCEさんという方の「J-COREとは」が大変好感が持てる。
この本の、ともすれば一部の二次創作者に惰気を与えかねない論調に
ビシッを冷水を差す良心のような原稿。
きっと、ある程度の自信を備えている人故に発揮できる勇気なのか。

二次創作を消費活動と捉えるDJテクノウチの思想。
対して、それに決して肯定的とはいえない著作権侵害の問題をはっきりと書き出している。
ゲスト寄稿者の締めを括る場所に配置されているのは、素晴らしい事だなと思う。

この本が、高次な意味で多様性を主張している証とも思えるから。

・その他の原稿
普通に読んだ原稿もあれば、僕にはよくわかりませんでした系原稿も。
いつか、この業界に詳しくなってから読み直すと面白くなるかもしれませんね。

ただ、読む音楽という本は読者に読ませる音楽でもあって欲しいので
知らない人にもわかる、この本のこの原稿で完結しながらも世界を広げうる文章を
期待してしまうのは、この本が総体としてあまりにも面白いからかな。


【最後に】
同人誌でこんなに面白い本は初めてだった。
今後も、こんな本を連弾でDJテクノウチには出してもらいたいな。
毎回買っちゃう。

あと、この本は世間では品薄らしいけれど本の奥付には「第一刷発行」と書いてあるので
雰囲気的に第二、第三と出るでしょう。
同人誌じゃなく、普通に書店で売るかもしれないし。
「浦田が買えといったところでねぇじゃねぇか」みたいな問題は起こらないはず。

あと、過去のDDR残侠会の同人誌を喜んで買っていく可哀想な層(100人くらい)は
まず間違いなく、この本を買って損をすることはありません。



同人誌をエロ本や萌え本だけだと思って同人界を怖がる人には
こういう良書を宣伝して、同人創作の世界の良さを、可能性を知ってもらいたいな。

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「読む音楽」という実験の成功 町田メガネは治らない/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる