町田メガネは治らない

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zoom RSS アルコール中毒患者を家族や友人に持った人に特にお勧めしたい小説

<<   作成日時 : 2008/09/16 02:02   >>

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読んだ後に、感情の揺らぎをもたらすものを本と認め
さらに、発言や行動にまで導くものは良書とまで認めよう。

中島らも
「今夜、すべてのバー」

これは、良書といえる。



今夜、すべてのバーで (講談社文庫)
講談社
中島 らも

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【簡単なネタバレ】
別にミステリーではないので内容についてもりっと書きます。


主人公はアル中。

そして、入院。
そこでの日々の生活録に過去の回想を織り込んで
アルコール中毒についてさまざまな小話や情報が展開される。

酒に酔って車にはねられて死んだ親友の妹への思いが各所に滲ませてある。

別な病気で入院していてあえなく死んでしまった未来あるはずの少年の死と、
それをきっかけにした医者の爆発との対峙。
さらに畳み込むように、親友一家のアルコール中毒との闘いの過去を知って
どうしようもないアル中だったはずの主人公は決意を新たに退院していく。


【アル中】
病院の入院から退院までの枠の中で、自由に読みやすく話が細切れに入っていて
それでいて場面転換が意識上のストレスにならず―

なんてことは技巧的なことはどうでもよくて。


アル中という存在がもたらす悲劇。
アル中であることの苦悩。
アル中であることへの諦観。

等の描写がとてもリアリティがあり、酒に限らず自分の生活の中で
摂生出来ているかをつい、思い返させる良書である。


【何故、良書か】
何かの病気について詳細な情報が書かれていたら良書、というわけではない。
私は、この本を読んで感情がざわめいたから良書と定義している。

アル中である、主人公への侮蔑や憎しみがどうしても離れない。
若い頃の回想の中身も含め、主人公や親友の反社会的行為も嫌悪する。


それと同時に、自分で為し得なかったそれらの犯罪的行為群を行う
彼らへの嫉妬心もあったと認めなくてはいけない。

ドラッグをもって安易にハッピーになり、適当に女を抱いて流すように酒を飲み
安否も気遣わず容赦なく喧嘩し、言いたいことを毒を織り交ぜて言いまくる。

その奔放さの描写を読んで、憧れる感情が湧いた自分にも許せない。


こんなにも、憎しみ寄りとはいえ感情を沸き立たせるとは間違いなく良書と言える。


【この本を推薦する対象】
アルコール中毒やドラッグに興味がある人間は、すいすい面白く読めるだろう。
活字が苦手な人間でもきっと読みやすいと思えるだけの情報のトリガーがある。


……また、同じくらいに酒や麻薬に興味の無い人間にこそお勧めだ。
それこそ、私のような。

主人公にに嫌悪や叱咤をぶつけ、親友の妹への同情や憐憫・共感をもたらすでしょう。
この本の世界に、ちゃんと心を奪われることが出来る。

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